誘導灯の交換とバッテリー交換の費用

2026年10月 確認てんけんどこ編集部

誘導灯のバッテリーは4〜6年、器具本体は8〜10年が交換の目安です。公開されている例では、バッテリー交換は作業込みで1台1万〜3万円ほど、器具ごとの交換は届出や消防検査の対応を含めて1台5.8万〜8万円ほどです(税の扱いは会社で違います)。点検で見ること、費用の例、誰が交換できるかをまとめました。

誘導灯の点検で見ること

誘導灯は、避難口や避難の方向を示す照明です。停電のときは、中に入っているバッテリー(蓄電池)に切り替わって点灯します。消防用設備の一つなので、定期的な消防設備点検の対象です(点検の義務と回数)。

  • 非常点灯の時間:誘導灯の非常電源は、20分以上点灯できる容量が必要です。大きな建物の一部の場所では60分です。
  • 非常電源の点検:非常電源に切り替え、点灯しないところやちらつきがないか、定格の時間だけ点灯するかを確かめます。製造からの年数が浅い蓄電池などは、この時間の確認から除く決まりもあります。
  • ほかの点検項目:外箱と表示面、見えにくくなっていないか、光源、点検スイッチ、ヒューズ、配線のつなぎ目なども確かめます。
  • 本体のランプ:東芝ライテックの器具では、緑の点滅がバッテリーの交換、赤の点滅がランプの交換の合図です。

点検の料金は設備ごとに決めている会社が多く、てんけんどこの掲載店では次のように公開しています。

内容公開している料金会社
誘導灯の点検(1台)1,650円(税込)沖消防建設(広島市)
誘導灯の点検4,000円〜(税抜・基本料金)エヌループ(神戸市)

出典:消防庁「誘導灯及び誘導標識 点検要領」、さいたま市「消防用設備等に関する審査基準 第23 非常電源」、東芝ライテック「誘導灯器具・非常用照明器具の交換時期の目安と判断基準」、各社の公式サイト(いずれも2026年9月28日確認)。

誘導灯・非常照明のバッテリーの寿命と交換の目安

部分交換の目安出典
内蔵のバッテリー(蓄電池)4〜6年東芝ライテック、岩崎電気、三菱電機
器具本体(電池内蔵形)8〜10年東芝ライテック、岩崎電気、三菱電機
器具本体の耐用の限度(電池内蔵形)12年東芝ライテック
LEDランプ・冷陰極ランプ60,000時間東芝ライテック

バッテリーは、見た目に異常がなくても中の劣化が進みます。岩崎電気は、非常点灯の時間が誘導灯で20分以下(長時間定格形は60分以下)、非常用照明で30分以下になったら、年数にかかわらず交換するよう案内しています。

非常用の照明装置は、消防法の点検とは別に、建築基準法の建築設備の定期検査(12条点検)でも確かめる設備です。

東芝ライテックは、器具の耐用の限度を「内部の絶縁物などの劣化が進み、安全上、器具の一斉交換が必要となる時期」と説明しています。バッテリーを替えても、器具が古くなったら本体ごと替える必要があります。

出典:東芝ライテック「誘導灯器具・非常用照明器具の交換時期の目安と判断基準」、同「非常灯・誘導灯 Q&A」、岩崎電気「蓄電池(バッテリ)の寿命はどのくらいですか」、三菱電機 誘導灯(蓄電池内蔵形)取扱説明書(いずれも2026年9月28日確認)。

誘導灯のバッテリー交換と器具交換の費用

内容公開している価格含むもの・税出典
バッテリー単体(パナソニック純正 FK721)5,179円(税込)通販の販売価格電池屋
バッテリー単体(東芝ライテック純正 2HR-AE-TNB)7,200円(税込)通販の販売価格電池屋
バッテリー単体(東芝ライテック 3HR-CY-SMB)21,868円(税込)通販の販売価格アカリセンター
バッテリー・ランプの交換(1台)1万〜3万円税の記載なしトネクション
予備電池1個の交換(改修)18,000円施工費・材料費。税の記載なし消防テック
器具の交換(1台)80,000円施工費・材料費3万円+届出・検査立会い費5万円。税の記載なし消防テック
器具の取替(1台)58,000円(税別)設備図面の作成・試験・消防検査の対応を含む花塚防災

バッテリーは器具の型番ごとに種類が決まっていて、表の例でも1個5千円台から2万円台まで幅があります。交換を頼む場合は、電池代に作業費や出張費が加わります。

器具ごとの交換では、器具の代金と工事費のほかに、消防署への届出や検査の立会いの費用がかかる場合があります。消防テックは、種類の違う誘導灯に替える場合は届出が必要になることがあると案内しています。点検の料金とあわせた費用の考え方は、消防設備点検の費用の目安で説明しています。

各社の公式サイトで2026年9月28日に確認した金額です。表のうち、掲載店ではない会社や通販店の価格も含みます。正確な金額は見積りで確認してください。

誰が交換できるか

  • バッテリーの交換:消防テックの解説では、表のパネルを外し、バッテリーを引き抜いて新しいものを差し込む手順です。消防テックはバッテリーの交換、トネクションはランプとバッテリーの交換に、資格は要らないと案内しています。三菱電機は、交換には指定の純正部品を使うよう取扱説明書に書いています。交換したら、点灯を試験して確かめます。
  • 器具の交換:三菱電機の取扱説明書は、施工は電気工事士の有資格者が行い、お客さま自身で電気工事はしないよう書いています。電気工事士法施行規則は、電線どうしをつなぐ作業や、配線器具を建物に固定する作業などを、電気工事士でなければできない作業としています。

出典:消防テック「誘導灯のバッテリー交換方法を解説!」、トネクション「誘導灯バッテリー・ランプの交換費用」、三菱電機 誘導灯(蓄電池内蔵形)取扱説明書、経済産業省 中部近畿産業保安監督部「電気工事士法施行規則(抄)」(いずれも2026年9月28日確認)。

点検で不具合が見つかったときの流れ

  1. 点検結果の説明を受ける:点検会社が、非常点灯しない、時間が足りないなどの不良を点検結果報告書に書きます。
  2. 改修の見積りをとる:バッテリーだけの交換で済むか、器具ごとの交換が要るかを確かめます。器具の年数も見積りの判断材料になります。
  3. 改修の予定を決める:京都市消防局は、不良があれば早急に改修し、報告書の備考欄に改修の時期を書くよう案内しています。
  4. 交換と確認:交換のあと、非常点灯を試験して確かめます。器具を替える場合は、届出が要るかも確かめます。

点検と改修を同じ会社に頼めると、見積りから交換までがまとまります。てんけんどこでは、各社が改修工事に対応しているかを都市ごとに比べられます。

出典:京都市消防局「消防用設備等の点検報告について」(2026年9月28日確認)。